リスクの本質はどこにあるか

社会学者のウルリッヒ・ベッグに言わせると「リスクの本質を、我々自身が、想定できないことがリスクである」ということになります。いま、自分の目の前で起きている問題に対しては、私たちは「それなりに頑張る」ことで、問題を解決できるかもしれませんし
自分の身の上に起きた失敗で被るダメージは、だいたい、どの程度か、想像がつくので、リスクは計算可能です。

ところが、いまや日本経済、地域経済という限定された枠組みの中で、お金の流れ、人の流れ、情報の流れを考えることは
残念ながら極めて難しく、いま、自分の目の前で起きているわけではない問題によって、急に自分の暮らしが楽になったり、苦しくなったり…、ということがあり得るようになってしまいました。

何百キロも離れた場所で地震があったのに、自分の家の前のスーパーに、商品が全く届かなくなってしまうことも、経済が産むリスクの1つです。経済が回る、お金が回る、ということが、目視可能な空間を遥かに大きく越えてしまうところに、世界経済という言葉の本質があるように思います。

この場合、世界で起きる様々な出来事のうち、いったい、何が自分にとってリスクであり、それはどの程度のダメージになり得るのか。それを専門家を含めて、いまいち確実に、コントロールできないところにリスクの本質があることになります。

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